高校野球、“西の雄”たるPL学園が窮地に陥っている。監督不在の次は、部員募集の停止だ。揺れる名門校の背景には、学校を運営するPL教団の“お家事情”が深く関わっていた。 週刊ポスト誌上で、PL学園の内実を発表し続けるノンフィクションライターの柳川悠二氏が綴る。 * * * 近畿大会で近江高校に敗れ、PL学園にとって2009年夏以来となる甲子園出場(2015年センバツ)が絶望的となった日──私は会場の京都からパーフェクト・リバティー(PL)教団の大本庁がある大阪府富田林市に向かった。 日没が迫る時間帯に到着すると、敗戦から間もないというのに部員数名が自主練習を行い、OBのコーチがグラウンド整備を行っていた。 私は教団を追放された人物の告発記事を書いたことで、教団から目を付けられている。それゆえ敷地内で派手な動きはできず、黙って眺めているだけだったのだが、ナインの方から「こんにちは」と無垢な笑顔
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