台風21号の影響で、関西空港の連絡橋に衝突したタンカー「宝運丸」(2591トン、全長89メートル)=2018年9月4日、大阪府泉佐野市(関西空港海上保安航空基地提供) 大阪湾内で昨年9月、台風21号の強風に流されたタンカー「宝運丸」(2591トン)が関西国際空港(大阪府)の連絡橋に衝突した事故で、運輸安全委員会は25日、同船がいかりを二つ使わず、一つだけで停泊する「単錨泊」を続けたことなどにより、とどまりにくい状況になったとする調査報告書を公表した。 事故は昨年9月4日に発生。衝突により、連絡橋の道路や鉄道が損傷したり、ゆがんだりしたため、空港島が一時孤立状態となった。当時、船長を含め11人が乗船していたが、けが人はいなかった。宝運丸は鶴見サンマリン(東京都)が運航していた。 報告書によると、宝運丸の船長は台風の進路を影響が比較的小さい同船の東側と判断し、空港島の南東約1.8キロの近距離に