ブログは米国生まれ。自己表現する文化が生み出した表現媒体だ。ウェブ(web)上の言葉(log)だからウェブログ(weblog)、略してブログ(blog)である。 自己表現したい人々にとって、ブログは最適の媒体だ。自分の表現を一瞬にして世界中に公開することができる。実際に見回すと、アリスだのボブだの、実名入りのブログが多い。「自分の」表現なのだから、名乗るのは当たり前である。 米国のプリスクールや幼稚園などでよく行われる「show and tell」。お気に入りの本やおもちゃなどを持参し、それに関して友人たちの前で大いに語る。人前で何かについて語る訓練が、ほんの3歳くらいから始まるのだ。どこを見てしゃべるか、どういう順番で何を語ると伝わりやすいか、身振りをどのように使うと効果的か、どうやったら聴衆の興味を引くことができるか──。 人前で語ることについて自然と考えることになる。同世代の友だち同
![「show and tell」の文化 塩澤一洋の“Creating Reed, Creative Mass.──大公開時代の羅針盤”](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/059e779a81faaa5dc64d8217c2b7802afa1e1be9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fascii.jp%2Fimg%2F2008%2F05%2F25%2F49452%2Fl%2F4bfb49046400a4ed.jpg%3F20200122)