強制力も罰則もないが、主に宴会で町民に牛乳で乾杯を呼びかける。日本酒やワインで乾杯を求める条例は他都市で制定されているが、生産者らの一般社団法人「Jミルク」(東京)によると、牛乳は全国で初めて。 町によると、牛乳乾杯条例は町民に対し、結婚披露宴や忘年会、歓送迎会、パーティーなどの1杯目をビールやワイン、ジュース類でなく、牛乳で乾杯するよう協力を求める。牛乳を使った地元料理に関する食文化を学ぶことも求めており、生産地から牛乳の消費拡大をPRするのが狙いだ。町議会は既に全会一致で可決しており、4月1日に施行する。 町内で飼われている乳牛は人口(約2万4000人)の1・6倍に当たる約3万9000頭。年間生乳生産量は約18万6000トンで、道内では別海町(約48万トン)に次いで多い。町は「飲料の多様化で若者の牛乳離れが進んでいる。家庭でも1杯目は牛乳でぜひ乾杯を」(農林課)としている。