温度の上限は億に達するほどはるか上まで存在しますが、最低温度についてはマイナス273.15度より下は存在しません。 この理論上到達可能な最低温度を絶対零度といい、原子さえもが停止します。 科学者はこの最低温度にできる限り近づくための実験を繰り返していますが、今回その記録が新たに更新されました。 ドイツのブレーメン大学の研究チームは、実験室で数秒間のみですが、絶対零度よりわずかに高い温度38pK(ピコケルビン)に到達することに成功しました。 この超低温環境では、物質が非常に特殊な振る舞いをするため、量子力学への理解に重要な役割を果たします。 今回の研究の詳細は、8月30日付で科学雑誌『PHYSICAL REVIEW LETTERS』に掲載されています。