乾燥しがちな冬の空気。しかもオフィスでは空調によってさらに湿度が下がりがち。そうなると恐いのは――そう静電気です。PCでばちっ。プリンタでばちっ。もちろん、ドアノブでも。ああ、春よ来い。 冬到来! ツラい静電気の季節です 「いたっっ!」 オフィスのどこからか上がる、小さな悲鳴。何事? とばかりにあたりを見渡すわたし。でも声の主を見つけるその前に、フロア全体に響き渡るような大きな声で再び叫び声が……。 「ひやぁぁぁぁーーー…… こ、壊しちゃったぁ~?」 その声に反応して、フロア中の視線が1カ所に集まった。もちろんわたしも、声の発生源に視線を向けてみる。 視線を釘付けにしたのは同じ部署、すなわちヘルプデスク仲間のA子。当のA子は、みんなの視線を集めたことに気づいてはおらず、完全にそこで固まっていた。今、自分が確実にしでかした「何か」をかみしめるように。いや、もしかしたら「これは夢だ、夢に違いな