サンライズ時代には数多くの男児向け作品やSF作品に参加し、フリー転向後は女児向けの長期シリーズや女性ターゲットの作品を手がけるなど、ジャンルにとらわれずに最前線で活躍を続ける菱田正和。そのルーツをたどるインタビュー連載第2回は、職業監督としての立場とスキルと身につけたアニメ『プリティー』シリーズについて。 ――『プリティーリズム・オーロラドリーム』に始まる『プリティー』シリーズは菱田さんが長く携わってきたシリーズで、自身の2010年代を象徴する作品と言えますね。 菱田 そうですね。2008年に『ヤッターマン』で初めてタツノコプロさんと仕事をさせてもらい、その流れでオファーをいただきました。それまでロボット作品や男児向け作品ばかりをやっていたので、最初は「なぜ僕に?」と驚きました。 ――女児向け作品のノウハウはなかったのですか? 菱田 いっさいなかったです。とはいえ、男玩(男児向け玩具)もの