「脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)」という病名を聞いたことはあるでしょうか? 日本ではあまり知られていない病気であり、この病気に関しては原因の解明から治療方針に至るまで、さまざまな議論がなされています。 脳脊髄液減少症にはどのような治療をしていくのでしょうか? 長年にわたり脳脊髄液減少症の診療に携わってきた、山王病院脳神経外科副部長の高橋浩一先生にお話をお伺いしました。 保存的治療 「保存的治療」とは安静と水分補給のことをいいます。保存的治療は、発症早期に行うと有効です。 例えば、頭を打った直後、もしくはしばらくして(1か月以内)、脳脊髄液減少症と同様の症状が起きることがあります。このような場合には、安静と水分補給だけで治ってしまうことが多いです。しかし、無理に動いてしまうと悪化します。ここが通常のむち打ち症とは、異なる点です。 脳震盪(のうしんとう)でも同様で、頭を打った後、特に頭痛やふ
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