女性誌やライフスタイル誌、SNSなどでは、おしゃれなパン屋や新規オープンのパン屋の情報がよく登場する。都市部だけでなく、地方にも広がっており、さまざまなパン屋が増えてきた。一方で、東京商工リサーチによると、昨年度パン屋の倒産件数は過去最多の37件に上った。今の時代、生き残っていくパン屋はどんな店なのか。100年を超える老舗、1200店以上の起業支援をしたパン屋コンサル、創業4年余の個人店などさまざまなタイプの町のパン屋に、どのような工夫や努力をしているのかを取材した。(文・写真:ライター・篠藤ゆり/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) 東京都世田谷区の三軒茶屋から下高井戸まで、住宅街を2両編成の電車・世田谷線が走っている。その世田谷線・松陰神社前駅の前で100年以上の歴史をもって営業を続けているのが、老舗ベーカリー「ニコラス精養堂」だ。店頭に並ぶパンは、1日約100種。食パンやク