「ITは鉛筆、消しゴムと同じで道具に過ぎない。それをどう使いこなすが大切だ。」 こういう説明を聞くことがあります。しかし、この表現はすこし乱暴ではないかと思っています。そこでITを「企業価値を高めるためのIT」と「顧客価値を高めるためのIT」に分けて考えてみてはどうでしょうか。ITとはどういうものか、その役割がよく分かるはずです。 コスト削減、期間短縮、競争力強化など、ITは企業価値を高めるために使われます。企業価値を高めるためには、利便性を追求し、効率を高めなくてはなりません。また、事業のあり方を変革することも必要です。それらを実現するために「道具としてのIT」、「仕組みとしてのIT」、「思想としてのIT」の3つが使われています。 道具としてのIT スマートフォンやパソコン、サーバーなどのハードウェア、ワープロやスプレッドシート、電子メールなどのソフトウエアは、鉛筆や消しゴム、手帳などの