ハイテク職場に学ぶアナログ仕事術 小惑星に着陸し、サンプルを採取するミッションに世界で初めて成功した探査機「はやぶさ」。あれから4年たつが、大気圏再突入のシーンを昨日のように覚えている人も多いだろう。この偉業を成し遂げたJAXA(宇宙航空研究開発機構)で、どのように仕事が進められているのかを描いたのが本書である。 最先端の技術を駆使する仕事だけに、さぞかし高度なIT技術に支えられているのでは――と思いきや、意外にもJAXAではアナログな手法が多用されている。宇宙という厳しい環境においては、ささいなミスが飛行士の生死に直結する。原因は様々だが、その1つが指示の取り 違いだ。宇宙開発という仕事は、コミュニケーションの積み重ね。そこでは100パーセント正確な意思疎通が図られなければならない。 特に日本人同士の場合、指示が明確でなくてもおおよその意味が通じてしまうため、細かな部分での勘違いに気づか
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