奇跡は起こらないから奇跡なのかもしれない。それでも奇跡を信じていなければ生きていけないのは、人間が弱すぎるあまり、奇跡にすがっていないと生きていけないからなのだろうか。そのクエスチョンへの答えを、僕はまだ見つけられていない。 歌舞伎役者の市川海老蔵さんの奥様、小林麻央さんが亡くなったという一報に触れたとき、僕の胸に去来したのは、奇跡が起こる確率の低さを呪う気持ち、「嗚呼、ダメだったんだ・・・」という残念な気持ち、そして「やっぱり・・・」という彼女のブログを読んでいた人なら誰もが感じたであろう不吉な予感が思いのほか早い時期に当たってしまったという、ある種の申し訳なさだった。 同時に僕は、自分の家族のことを思い出していた。ウチの父も亡くなる前2年間あまりを、会社を辞めて自宅で家族と過ごしていたからだ。海老蔵さんと真央さんのように闘病をしていたわけではなかったけれども、最後の数年間を家族と過ごし
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