鮟鱇鍋 箸もぐらぐら 煮ゆるなり (俳人:高浜虚子) 少し最近は暖かくなっておりますが、寒い冬の夜に熱燗をちびりちびりとやりながら、ゆっくりと楽しみたい大人の味覚、あんこう。 見た目はユニーク、でもその身は正統派の美味しさ+無駄がないあんこうについてお話をしていきます。 あんこうは江戸時代から珍味として重宝されてきました。 5大珍味「三鳥二魚」(鶴、ひばり、鷭:ばん、鯛、鮟鱇)と言われる中にあんこうが入っているのですから、昔から相当なお墨付き食材なのです。 さてこのあんこう、漢字では「鮟鱇」と書きます。 語源は諸説ありますが、海底の砂に潜ってのんびり餌を待つその姿から「安康」と呼ばれ、それに魚へんをつけたとも言われています。 口の上にあるトゲの先端にひらひらとした皮弁を持ち、それを疑似餌として小魚をおびき寄せる習性があり、英語では「Angler fish(釣りをする魚)」と呼ばれています。
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