中国と台湾は、多くの死者を出すほど激しい戦争を繰り返した過去があります。特に有名なのが、金門砲戦(八二三砲戦)でしょう。中国と2キロほどしか離れていない台湾の小島「金門島」に、中国が47万発もの砲弾をブチ込んだ戦いです。まさに「火の雨が降る」とう状況だったようです。 ・砲弾を材料にした包丁 この戦いはアメリカの助力もあり、台湾側の勝利。金門島を侵略しようとした中国軍の策略は実現できぬまま、台湾に平和な日々が訪れたのでした。しかし、金門島に落とされた砲撃をそのままにしておくことはできません。そこで考えたのが、包丁職人の呉増棟さん。彼は平和の象徴として、砲弾を材料にした包丁を作ったのでした。 ・包丁の材料としては一級品 呉さんが作る包丁は、いつしか金門包丁として台湾や中国で有名になり、のちに「金合利鋼刀」というブランドになりました。砲弾は高価な合金で作られているため、包丁の材料としては一級品。