松文館事件について、同社社長の上告が棄却され第二審判決(罰金150万円)が確定したとのこと(Yomiuri Online)。関係各位にはいろいろ思うところがあるだろうが、私としては漫画が反社会的言論をもなしうる十全な表現媒体として国家に公認されたことを喜びたい。 もちろん「表現する側」としては、猥褻表現をすることも言論の自由の一部であって不可侵だとか、言論の自由が一定の法益によって制約される可能性があることを承認しつつもこのケースでは優先されるべき法益が存在しないとか、主張することは許されるだろうと思う。漫画を児童ポルノとして取り締まるべきではないという意見はたとえば後者であり、衝突する相手としての児童の性的自由・自己決定権がないではないかというわけだ。もちろん、基本的には「表現を享受する側」であり、ときには「表現される側」であったりする我ら人民がその主張を容れるかどうかはわからないし、ま