『アンダースタンディング コンピュテーション』に続いて、『型システム入門―プログラミング言語と型の理論』を読む。 型システムの定義 システムが仕様通りに動作するかどうかを保証する形式手法と呼ばれるものにはいろいろあるけど、利用が難しい。もっと簡単に使えるような軽量形式手法として普及しており、確立されてもいるのが型システムである。 型システムとは、プログラムの書く部分を、それが計算する値の種類に沿って分類することにより、プログラムがある種の振る舞いを起こさないことを保証する、計算量的に扱いやすい構文的な手法である。 (本書 p.1より) 型システム(型理論)には、論理学・数学におけるいろんな理論からの流れもあるけど、本書では、上記の定義にある通り、プログラムの動作に関する推論のためのツールという側面にフォーカスしてみていく。また、型システムを、プログラミングにおける項を値の性質によって分類し