ライブ会場に響いた官房長官の音声 グループを襲ったまさかの悲劇 春は、きっと来る 女性アイドルグループ「私立恵比寿中学」(通称・エビ中)が、新元号「令和」に通じる曲とともに注目されている。メンバーを襲った悲劇、それを乗り越えようとするグループの歩みそのものが魅力となって、ファンをひきつけている。わかりやすいサクセスストーリーが崩れた時代に存在感を増す彼女たち。5月2日、令和になって初となるエビ中の学芸会(ライブ)で見たのは、変化を受け入れ成長につなげる、令和時代の生き様だった。(朝日新聞佐賀総局記者・上山崎雅泰) ライブ会場に響いた官房長官の音声 私がエビ中を初めて見たのは、2012年夏にあったアイドルフェスだった。1曲目はせりふが入ったスポ根調の曲。次の曲では、ファンがキョンシーのように両腕を水平に伸ばしてピョコピョコ飛び始めた。さらに次の激しい曲では、かの有名ビジュアル系ロックバンドの