ロシア外務省のザハロワ情報局長は16日、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)に今年のノーベル平和賞授与が決まったことに関連し「この数十年、ノーベル賞委員会は欧米諸国に支配され、政治的な目的のために利用されてきた」と批判した。被団協への授与についての評価は避けた。 ザハロワ氏はオンライン記者会見で、ロシアでは「ソ連時代に子供たちが日本の首都東京を知らなくても、広島や長崎は知っていた」とし、歴史的に原爆の悲劇には多大な関心が寄せられてきたと語った。 原爆投下の8月6日と同9日に広島と長崎で毎年開かれる式典にはこの数年間、多くの国が招待される中でロシア外交官は招待されていないと主張した。 ザハロワ氏は、2021年と22年の平和賞がプーチン政権に批判的なロシア独立系新聞の編集長や人権団体のほか、ウクライナの人権団体などに贈られたことに言及し「欧米の注文に応えたものだ」と訴えた。(共同)