JR東日本の「びゅうプラザ終了」報道で「高齢者が困る」という声が上がっている。しかし、そのほとんどが当事者による発言ではない。“非実在高齢者”像を作り上げているだけではないか。実際には、旅行商品や乗車券を手にする手段もサポートもたくさんある。 参議院選挙の期日前投票を済ませた。今回の私の判断は「表現規制の賛否」だった。賛は「公序良俗に反する表現は規制すべき」、否は「表現の自由は守られるべき」だ。どちらの言い分も一理ある。私がどちらに投票したかはともかくとして、この議論には「非実在青少年」という言葉がある。創作物に登場する未成年に対して性的表現がある作品を規制するか否か……だ。 「非実在青少年」という言葉を聞いたとき、私は直感的に「非実在高齢者」を連想した。ただし、マンガ、アニメなどの創作物で虐待される老人ではなく、人々の心の中で創作される、実際には存在しない高齢者像だ。一例を挙げれば「イン