近年のITシステムの高度化・複雑化にともない、システムで使用されるサーバ数が増加し、維持管理コストの負荷が増大してきている。また、サーバにはピーク時の負荷に対応するために余剰リソースを搭載しているが、リソースを有効に活用しているとは言い難い。そこで、システムリソースの有効活用によるコスト削減や運用負荷の低減に対するニーズが高まってきている。 このようなニーズに対する技術の1つとして、サーバ仮想化技術がある。この技術はユーティリティコンピューティングを実現する基本的な技術としてすでに実用レベルに達しつつあり、一部では既に導入がはじまっている。しかし、サーバ仮想化技術を有効に利用するためには、最適な技術・製品を見極める必要がある。 本連載では、サーバ仮想化について、背景と関連技術、活用例、技術・製品のチェックポイントの3つに分けて解説する。