爆発のようだった――。米東部ニュージャージー州のホーボーケン駅で29日、乗客を乗せた列車が暴走し、構内に突っ込んだ。平日の通勤ラッシュの慌ただしい風景が、一瞬にして死者や多数の負傷者を出す惨劇に変わった。 「列車がホームに入った後、急に前方に傾き、爆発音のような大きな音がした。衝撃で多くの乗客が飛ばされた」。乗客の一人は米メディアに事故当時の状況を語った。別の乗客は「コンクリートの下に挟まれた女性を見た」と話す。 AP通信などによると、衝突した列車は、「ニュージャージー・トランジット」が運行。午前7時23分にニューヨーク州のスプリングバレー駅を出発し、約1時間10分で終点のホーボーケン駅に着く予定だった。減速しないまま車両止めを越えて脱線、構内の待合エリアに乗り上げた。 先頭から2両が特に混み合っていたという。事故直後、乗客の多くは窓ガラスを割って車外に脱出。けがをして出血する人や恐怖で叫