生活保護の8種類の扶助のうち、主たる生活費である生活扶助の基準の見直しを厚生労働省が昨年12月に決めました。2018年10月から20年10月にかけ、3段階に分けて実施されます。 見直しの影響は、世帯の人数、年齢構成、居住地域によって異なり、今より基準額が増える世帯もありますが、減る世帯のほうがはるかに多く、最大では5%下がります。生活扶助の総額で見ると、1.8%のマイナスです。13年8月から15年4月にかけて平均7.3%(最大10%)の大幅引き下げが行われたのに続くダウンになります。 なぜ、そうしたのか。簡単に言うと、低所得層(消費支出が最下位10%の世帯)の消費水準に合わせて基準を見直した結果です。国民の生活水準が全般に低下してきた中で、貧しい層の動向に合わせるというやり方で、「健康で文化的な最低限度の生活」は守られるのでしょうか。 見直しによって、生活扶助の基準額が具体的にどう変わるの