中学時代、いじめられっ子だった。 休み時間はいつもチャイムと同時にダッシュで教室から逃げ出し、次の授業のチャイムが鳴るまで トイレの個室や図書室の書架と書架の間にじっと身を潜め、隠れていた。 先生や親に相談しろとか言うけれど、中学生の自分にすればそんなことできるわけない。 親に心配かけたくない。先生に言ったら一時的には収まってもやがてまた「おまえ、チクッただろ」 と絡まれ、前よりもっと酷く苛められる。 殴られて出来た痣は、「転んだ」と嘘をつき、黒板消しではたかれて真っ白になった学生服は「友 達とふざけていて」と誤魔化し、破られた教科書は、自分でテープを貼って継ぎ合わせ。 親には決して言わなかった。 卒業アルバムの寄せ書きにも、ボクの名前の横に「奴隷!」とか書かれた。 先生はふざけているとでも思ったのだろうか、今にして思えばそんな寄せ書きよく卒業アルバムに そのまま載せたものだと思う。もちろ