ＮＨＫは１２日、従来の年功序列型から能力重視型に改める新給与制度を導入した上、職員の基本賃金の総額を削減するなどの案を日本放送労働組合（日放労）に提示した。 合意を得て早ければ２０１３年度から実施する。 新制度では、基本賃金の総額をおおむね５年間で１０％削減。一方で、能力や成果をより反映していく。また、管理職登用の際に試験を導入し、人事評価の公平性を高める。さらに地方限定で勤務する地域職員制度の採用により、各地の物価水準などを考慮した新たな給与体系を設ける。 ＮＨＫの職員給与に関しては、国会から説明責任を果たすよう求められていた。記者会見した人事労務担当の吉国浩二専務理事は「競争原理が働き、職員のやる気が高まることを期待する」と述べた。日放労は「視聴者の信頼に応えられる業務態勢につながるかなどを検討したい」とコメントした。

１億２２００万円の累積赤字を抱え、存続か廃止かの瀬戸際に立たされている奈良県営競輪場（奈良市秋篠町）で１６〜１９日、存廃を左右する重賞レースが開催される。年間売上の６割を占めるレースで、売り上げが６８億円を下回った場合、累積赤字の解消が難しくなり、廃止が決定的となるためだ。長引く不況などで公営ギャンブルの苦戦が続く中、岐路に立たされた県関係者は「以前のように県財政を支えられるよう立ち直ってほしい」と一縷（いちる）の望みを託している。【伊澤拓也】 レースは「春日賞争奪戦」（Ｇ３）で、年間開催日５８日間のうち、わずか４日間にもかかわらず、昨年の売り上げは６７億円と全体の６割を占めた。県が試算した結果、６８億円が今年度収支の均衡ラインで、上回れば累積赤字を減らせる。下回る場合、翌年度に競輪を統括する財団法人ＪＫＡから還付されるため実質的な赤字は免れるものの、将来的な黒字化の難しさが明確になる。

自民党のインターネット選挙に関するプロジェクトチーム（PT、平井卓也座長）は30日、ネットを使った選挙運動を解禁する公職選挙法改正案の原案を固めた。フェイスブックなどの交流サイト（SNS）を含め、政党や候補者、支援者が選挙期間中にネットを使って投票を呼び掛けることを容認。また、政党に限り有料の「バナー広告」の利用も認めるとした。 同党は改正案を今国会で成立させ、夏の参院選から適用したい考え。31日のPT会合で了承を取り付け、来週から公明党や野党との調整に着手、2月中の法案提出を目指す。