1 連続インタビュー・転換期のメディア ケータイと若者のコミュニケーション 関西大学社会学部助教授 辻 大介 氏 インタビュー・構成 / 原 由美子 計画 街中でも電車の中でも,常にケータイを手にし,メールチェックに余念のない若者たち。彼らの交友関係は広 いが浅く,表層的と論評されることが多いが,果たして実際にそうなのであろうか。ケータイをはじめとする今日 のメディアと,若者の対人関係やコミュニケーション行動について,関西大学社会学部の辻大介助教授にうかがっ た。 ― 先生は,メディアと若者の関係や,若者の交友関係に関して,マスコミなどでとりあげられる「若者論」に疑 問を投げかけておられますね。 辻 よくある笑い話に, 古代の象形文字を解読してみたら, 「今時の若いやつらは」 と書かれていたというのがありま すね。 年長世代の目から見ると, 若者はおそらくいつの時代も 「今時の」 と言
2002年 3月、16歳、17歳を対象に、友人、親子関係やコミュニケーション頻度、携帯電話やメールの利用状況に関する調査を実施しました※。この調査を分析してみると、携帯電話を主に通話に使っている人と、メールの端末として使っている人に傾向の違いが見られたのです。 まず「通話派」ですが、「場合に応じて、いろいろな友達と付き合う」人ほど、携帯電話で友人によく電話をかけていることが分かりました。買い物、食事、スポーツ観戦と、目的に応じて一緒に行く友人は別々。携帯電話で話して約束を取り付けるというイメージです。携帯電話の通話は、友人関係を切り替え、使い分けるリモコンの役割を果たしているといえるでしょう。 一方「メール派」を見ると、「友達とはプライベートなことも含めて、密接に付き合いたい」という人ほど、メール送信頻度が高くなっています。また別の調査で、メールをどんな用件で送るか、選択肢をいくつか示し
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