ステージとフロアの上でぶち壊した「音楽と人種の壁」パンクとレゲエ、白と黒が混ざり合った音楽ムーブメント、あの5年間(1) 今年も夏フェスの季節だが、最近の音楽フェスではいろんな音楽が入り混じる。大型フェスでは、同じステージで昼にロックバンド、夕方にヒップホップアーティストを観ることは、さほど珍しくない。オーディエンスのプレイリストには、レゲエとパンクが隣り合わせる。拙い表現だが、さまざまな人がさまざまな音楽を聴くようになった。しかしそうもいかなかったのが、40年前の英国。音楽が人種、人種が音楽を隔てていた時代があったからだ。 白人バンドは、白人のために。黒人バンドは、黒人のために。40年前の英国。その人種と音楽の壁を壊そうと、あらゆる音楽好きが心をともにした、今日に通ずる5年間のムーブメントがあった。 「Love Music, Hate Racism」ミュージシャンと市民、“音楽”の蜂起