ホームレス支援施設に、二十代、三十代の青年が入所しており、若年ホームレスの割合が増加しているという。 若年ホームレス化は、経済的貧困や失業が原因というよりも、コミュニケーション能力の欠如のほうが根本原因であると言える。ホームレスになる前に、生活を立て直すために、他者の協力を得る対人関係能力や交渉能力がないからである。 例えば、派遣切りにあっても、故郷の親や兄弟、元彼女、友人、元派遣先同僚などに頭を下げて宿泊させてもらうとか、当面のホテル代を貸してもらうなどして、住込み就労先を見つけるなどすることもできる。つまり、対人交渉能力があれば、他者の協力を取り付けることで、ホームレスにならずに済む。しかし、若年ホームレスには、それができない。なぜなら、人に頭を下げて相談し、援助を要請するコミュニケーション能力が欠如しているからである。また、プライドが高いので、人を頼ろうとはしない者もいる。 他人が自