小さい出版社を経営することの魅力｜点滅社
そろそろ点滅社をつくって一年になるので、自分なりに「小さい出版社を経営することの魅力」について書いてみようと思います。いつも暗い記事ばかり書いていて申し訳ないので…最近『ひとり出版社という働きかた』(河出書房新社)という本を読み返していたのですが、そこに、 そして「でもやっぱり、本の仕事をしてみたい」という人に対して、出版業界の人は追い打ちをかけるように「未来がないから、やめておきなさい」と言ったりします。それぞれが身の回りで直に不況を感じているのですから、仕方ない面もあるのですが、しかしそれでもぼくは、この手の発言は許せません。頭ごなしにそんなことを言っていたら、本に携わる人はいよいよいなくなり、本当に未来がなくなってしまうからです。 西山雅子編『ひとり出版社という働きかた』 p250「小さな本屋」の話/内沼晋太郎という文章が出てきて、「ぼくはいつも暗い話ばかりしていて、もしかして出版業
サボろう(日記 2023/6/9)｜点滅社
去年の今頃は「これから出版社つくるぜ！とにかくやるのだ！」と勢い込んで毎日が不安と興奮でいっぱいだったのに、最近あの頃のときめきを失ってしまっています これはなぜか 「飽きた」わけではなく、ただただ「つらい」からだろうなと思われます 辛酸をなめすぎて疲れているようです 当たって砕けている最中のような気持ちです ぼくはこの会社を本当にすっからかんになるまで続けるつもりなので、「つらい」だけで辞める気はまったくないのですが、しかしときめきがないのは非常に良くない 何を見ても何を聞いても大はしゃぎだった設立時のあのおもしろさをもう一度手に入れたい しかし仕事に追われてそれどころじゃない…どういうことなんだよ おれは死んだ目で働くために会社をつくったんじゃないんだよ なにかしらの改革が必要です ①読書をする ②映画を観る ③音楽を聴く ④短歌を詠む ⑤深夜徘徊 ⑥カルチャー系以外の趣味をつくる ⑦
うあー（日記 2023/6/6）｜点滅社
もうだめ もうだめです 光が一向に見えない 滅滅社じゃん 来年の今頃はどうなってるんだろう 幸いまだ潰れなさそうですが毎日胸がどきどきです うあー しんどい ほんとにしんどい 主にお金と人間関係がしんどい でもほかにやることないしな 行くところもない これをやるしかない ここまできたらもうナードのスーパースターになって一発逆転するしかない きついなあ おれは全部終わったらずっと寝てたいよ ずっとずっと寝てたい なにもしたくない 「耳をすませば」でお父さんが「人と違う道はしんどいぞ…」と雫に諭すシーンがありますがあれをよく思い出します でも人と同じ道もしんどいんだよね どうせしんどいならこっちでいいよもう おもしろいときはめちゃくちゃおもしろいしね がんばります
冴えない日ばかりさ(日記 2023/6/2)｜点滅社
・中島らもの発言で「何十年かのうちの一日だけでも生きていてよかったと思える日があれば、あとは残りがゴミクズでも生きていける」みたいな内容のものがありますが、あれめちゃくちゃロマンチックでいいよね 長い人生の中のたった一日を、ただそれだけを噛みしめて生きのびる 厳しくて難しくて絶望的だけど、それでも優しい言葉だと思います ・『たやさない』というリトルプレスが好きです 『たやさない つづけつづけるためのマガジン』 | hoka books（烽火書房） powered by BASE 始めるのは容易く、つづけることこそ難しい。何度も聞いたことばだ。けれど、始めることも別にそれほど容易くはなかった。（中略） kakezan.thebase.in
なんとかなるために今日もなんとか(日記 2023/04/19)｜点滅社
「ここが活路だ！」と思って進んだ道が行き止まりで、どうしよどうしよと慌てていたらドツボにハマってしまい、気が付いたら死体になっていました(要するにメンタルが最悪でした) ちょっと調子が良くなってきたのでまた日記を書いていこうと思います 今日は「漫画選集ザジ」をスケジュール通り進めて、その後「そぞろ書房」のメンバーで集まってミーティングをしました 「ザジ」も「そぞろ書房」もむずかしいことばかりで、正直ぼくはあたまが大爆発しそうです 「でもやるんだよ」と自分に言い聞かせて音楽を聴いてたら泣きました どうなるんだろう なんとかなるといいな なんとかなりますように なんとかなるためになんとかしよう 今日もなんとかだ よし がんばるぞ きついなあ 帰りたい
迷ってばかり（日記 2023/02/01）｜点滅社｜note
あれこれ迷いながら働いているうちに2月になってしまいました 「ちょっと手を広げすぎなんじゃないか」とか「このやり方は間違いなんじゃないか」とか、いつも色々考えています 点滅社の場合「黒字なら正解」というわけでもないので難しいところです いや続けていくことを考えると黒字が正解なのは間違いないのですが…なんかこう…うまく言えない いま、刊行予定の本の企画が7個ありますが、すべてに対して同じぐらいの愛情を注いでいます つまりすべての本に対して「もうこれが最後になるかも」という気持ちを抱いています 一見かっこいいですが、それが裏目に出ることもあります 今日はそれが裏目に出たなあと思う一日でした（色々失敗してしまいました） とはいえ、だからと言って手を抜くつもりはないです これで終わりかもなのに手を抜くなんてことをしたら、わざわざ点滅社をつくった意味がありません たとえ空回り続きでもとにかくやるしか
素人がちいさな出版社を立ち上げるとき役に立つ本の紹介｜点滅社｜note
ふたり出版社を起業して7か月経ちました。すごい。正直半年で潰れるかもと思ってました。なんとまだ生きています。赤字だけどね…。 今回は仕事の役に立った本を紹介してみます。ぼくはマジで商業出版のやり方も流通の流れもISBNも決算も、本当になにも知らない状態で始めて、しかも知り合いに出版社の方がいるとかでもなかったので、これらの本にはとても助けられました。 起業する前は「そもそも何を読んで勉強すればいいのかすらもわからない」という感じだったので、この記事がそういう方のお役に立てればうれしいです。とりあえずまずレーベルを立ち上げて、そのあとに紹介している本を全部読んでいけば、なんとか一冊はつくれるようになります。ぼくができたのでそれは間違いないはず…。 最初に読むとよさそうな本①「あしたから出版社」
弱いまま強く続けていく｜点滅社｜note
サブスクの配信事業などを行っているチューンコアジャパンさんのところに書いた「ニーネの魅力」をここに転載します。いつもと文体が違うんですが、サブスクでよく見かける文体を真似して書いてみたらこうなりました…自分ではなんかちょっとムズムズするんですが、しかしニーネの魅力がこれで少しでも広まれば嬉しいです。 「ニーネの魅力」 ⓪バンドの24年間1998年に大塚久生（vo/G）が中心となって結成されたバンド、ニーネ。 左から大塚、サダ、平井 2000年に発売されたファーストアルバム「8月のレシーバー」で注目を浴びる。素朴で、激しく、荒々しく、あたたかいバンドサウンドが特徴。 【CD】『ニーネ／８月のレシーバー』 | suburbia records powered by BASE CD「８月のレシーバー」SUBURBIA RECORD SR004 2000年リリース1. 酔っぱらっている2. 今日は
青春とは復讐です｜点滅社｜note
青春とは憎悪、憎しみ、復讐…今ね、今の僕からしたらね、青春なんかなかったですからね。だから今、それを見せびらかしているってのものあったり。 神聖かまってちゃん「2009/02/17 : スタジオ配信」 最近やさしい感じの記事ばかり書いていて「なんか…違う！おれはもっとキモい！」みたいになったので、今回あんまりやさしくない記事を書いてみようと思います ぼくは憂鬱、劣等感、被害者意識などがたぶんほかの人より強めで、そこからくるドロドロした気持ちがガソリンになって動いているところがめちゃくちゃあります 筋肉少女帯というバンドの「タチムカウ」の歌詞でたとえると、 あなた方は強くて 頭もおよろしくて リンゴでも潰すように 僕らなどは一捻りでしょう 僕たち弱いんだな 弱いからきたのだな 犬死にと笑うんだね 誇り高き人間の証明 筋肉少女帯「タチムカウ」 こういう感じです 「テメー今に見てろよ！！！！いつ
自分の事ができたら（代表挨拶）｜点滅社
代表挨拶 2022年6月16日、友達を誘ってふたり出版社を立ち上げました。 ふたりとも、出版業に関わる仕事をしたことは一度もありません。過去に簡単な同人誌を2冊作ったことがあるだけ。未経験のど素人です。さらに言えば、ぼくは現在28歳、友達は32歳ですが、ふたりとも正社員になったことすら一度もありません。ぼくは個人事業主だった時期がありますが、会社はこれが初めてです。右も左もほとんど何もわからない状態で、完全に見切り発車で、勢いだけでこの会社をつくりました。 この会社をつくるまで、ぼくは4年間ぐらいずっとニートでした。何をしてもだめでした。去年は就職活動をしていましたが、正社員どころかアルバイトの面接すらことごとく落ちました。他にも病気など色々な理由が重なって、「疲れたな。もう面倒くさいから死のう」と考えていました。 でも、このまま死ぬのはどうしても嫌でした。ふざけるなと思いました。だから「
大阪でおろおろ（日記 2022/11/19）｜点滅社
前日のトークイベントで全力を出しすぎたせいで、19日はぼんやり状態でした 梅田周辺の本屋さんをたくさん回る予定だったのにすぐ疲れて何度も休憩してしまい、最終的には「梅田のなんか落ち着く喫煙所」にだけやたら詳しい人になってました 何しに行ったんだよ タバコ吸ってた記憶しかない …いやでもトークイベントは結構うまくいった気がするし、紀伊国屋書店さんにお願いしてポップ置いてもらえたし、さらにライブハウス「ハードレイン」さんのところでは詩集を手売りで販売して、たくさん買ってもらえたのだ さらにさらにハードレインさんは委託まで引き受けてくださったのだ 一応最低限はクリアできてるかも 梅田の紀伊國屋書店にニーネ詩集ありました！ しかも、平積み！ 素敵なポップもありがとうございます！ お近くの方は、よろしくお願いします！ pic.twitter.com/3Lnk8uk9dx — ろっきー田中（ザ・ノック
大阪ラテラルさんでトークショー&弾き語りをしたよ｜点滅社
得体のしれないニートが突然つくったなんの実績もないひたすら怪しいだけの存在である点滅社に、ラテラルさんは向こうからお声をかけてくれました。感謝しかありません。大阪のカルチャーを盛り上げるために全力を出しているイベントスペースです。うまくいってほしい。なんとかお力になりたいです。しかし点滅社にできることなど何もないなので、とりあえずブログを書きます…。 ラテラル入口付近の本棚。歌集が幅広く揃っていて嬉しくなりました。僕の大好きな「感電した話」が置いてありました 店内の雰囲気です。ややこしさがなく、シンプルで落ち着いています 11月のスケジュールを見るだけでもお城、怪談、サッカー、射精、ニーネ、なんでもありです。あと12月3日に友川カズキさんのワンマンライブがあるぞ…すごい… ニーネのイベントは、10人ほどお越しになってくれました。感謝です…なんかいつも言いまくってるので、繰り返しになってしま
へこたれてもへこたれないぞ（日記 2022/10/30）｜点滅社
昨日営業に行ってみたのですが、やはり休日はお客さんが多く本屋さんも特に忙しいということがわかったので、これからは土日は在宅作業を中心にやっていこうと思います 営業は相変わらず鳴かず飛ばずという感じです しかし、書店員さんの立場からしてみると、はちゃめちゃ忙しい時期に得体のしれない零細出版社の死んだ目のロン毛に話しかけられるというのはかなり鬱陶しいことのはずで、うまくいかないのは当たり前なのかもしれないという気がしてきました なんにせよやり方を少しずつ変えていかなくてはなりません それでもとりあえず明日と明後日で主要な本屋さんを一通り回って、11月2日以降は発送の準備などを行っていく予定です 前にも書きましたが、書店さんから注文をもらうのが10月はあまりうまくできなかったので、今年は本屋さんでニーネ詩集を見つけるのは少し難しいかもしれません 楽しみにしてくれていた方には本当に申し訳ないです
「ニーネ詩集」の書籍情報と刊行記念イベントのお知らせ｜点滅社
「ニーネ詩集 自分の事ができたら」を2022年11月中旬に発売します。 書籍情報1998年結成のロックバンド。2000年8月発売の1stフルアルバム「8月のレシーバー」で注目を浴びる。現メンバーは大塚久生（Vo、Gt）、定行祥一（Dr、Cho）、サポートのろっきー田中（Ba）の3名。楽曲の作詞作曲はほぼすべて大塚久生が担当している。 作品名：「ニーネ詩集 自分の事ができたら」 著者：大塚久生 サイズ：A5判、丸背上製かがり 本文：344ページ(詩131編、カラー写真12p、ディスコグラフィー、バイオグラフィーなど。) 定価：本体価格2000円+税 ISBN：978-4-9912719-0-8 C0092 装丁、表紙イラスト：平野拓也 裏帯は大橋裕之さん、今泉力哉さん、しまおまほさん、小沢一敬さんに書いて頂きました。 代表曲です ちょっと字が小さくてごめんね… サブスクもあるよ ほとんどのア
普通にやるのも全然楽じゃないぜ｜点滅社
「駅まで向かう途中で2回歩けなくなったらその日は精神が限界なので帰った方がいい」というのが自分ルールのひとつとしてあるのですが、今日はたまたまその日になってしまったので、ほとんどなにもしませんでした(ぼくの脳ミソがなぜかそういう仕組みになっているだけで特に理由はありません) ニーネのサブスクが解禁したことと大阪でのトークイベントのことだけツイートして、あとは放心していました 色んな人に助けてもらっているのにいつもこんなに頼りなくて本当に申し訳ないです 明日になったら復活しているはずなので、そしたら書籍情報やトークイベントのことなどをひとつにまとめた記事を書いて、それをnoteのトップに固定しようと考えています 今日はこの憂鬱な気持ちを利用して帯の話をします 普通に会ったり 普通に食べたり 話をしたりしたいよ 普通に呼んで 普通に歩いて 普通のことがしたいよ それだけ それだけだよ それだけ
「ニーネ詩集 自分の事ができたら」を刊行します。｜点滅社
点滅社の一冊目の本が決定しました。 日本のロックバンド、ニーネの詩集（歌詞集）をつくります。 本のタイトルは「ニーネ詩集 自分の事ができたら」です。 ニーネは、1998年に東京都武蔵野で結成された日本のロックバンド。前身は1991年から活動していたザ・エクスキューズ・ミー。その前身バンドDaDaぶりは1988年結成。 1998年結成だから、今年で24年目になるのかな。フルアルバムは10枚ぐらい発売されています。スリーピースバンドです。スリーピースって超かっこいいよね。 ぼくは10代の頃から歌詞集や歌詞カードを読むのが大好きで、「ニーネの歌詞集があったら最高だなぁ」とずっと思ってました。もし自分の手で本をつくれるなら一冊目は絶対ニーネにしようと勝手に決めてました。そこでニーネの作詞を担当しているギターボーカルの大塚久生さんに「歌詞集をつくりたいのですが…」とメールを出してみたところ、すぐに快
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