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ブックマーク / note.com/mayuko_kiyoshi (6)

  • 心はいつもじたばたしてる|清 繭子/小説家になりたい人(自笑)日記

    『夢みるかかとにご飯つぶ』を発売してから、SNSAmazonレビューや書店在庫や、気になることが多すぎて気づけば気持ちがずーんと沈んでいた。 読んだよ、と久しぶりに連絡をくれた友だち、SNSに届く心のこもった感想、いいニュースももちろんあるのだけど、ずっと発表会の番が続いてるみたいで、いったん舞台からはけたいなぁという気持ちになっていた。 携帯を持たず、パソコンも置いて、も一冊も持っていかないで、ただひとり、なんにもしないをしたい……。 あれ、ちょっと待てよ。 それ、やろうと思えばできるな……。 仕事を前と後ろにぎゅぎゅっと詰めて、子どもたちは夫に預けて、半日だったらぜんぜんできるな……。 たぶんそれ、すぐやったほうがいい。 というわけで、一人でスーパー銭湯に行くことにした。 あさイチで行きたかったけど、このメール返してから……この原稿戻してから……とやってたら、家を出たのは11 時

    心はいつもじたばたしてる|清 繭子/小説家になりたい人(自笑)日記
    kiku72
    kiku72 2024/09/02
  • エッセイストになるまで【6】有名人のお友だち枠|清 繭子/小説家になりたい人(自笑)日記

    17年ほどマスコミにいたので、私にはいわゆる有名人の知り合いがちらほらいる。 でも、すごいのはその人なのに、自分はその人とただ偶然、知り合ったに過ぎないのに、その人と遊んだりその人によくしてもらったことを、ベラベラと人に話し、「えーすごいね」と言ってもらうのは超絶ダサいこと。それに、そういうことをしていると、その人との信頼関係が濁る気がする。 エッセイを書くにあたり、そこに悩んだ。 だって当は、自慢したいっ! 森三中の大島美幸さんがカメラの回っていないところでもどんなに親切か。 漫画家のたかぎなおこさんが私の刺繍の個展の芳名帳に書いてくれたこと。 角田光代さんと窪美澄さんが私の結婚式にくれた言葉。 か、書きたい……。 それに、そういう人たちのファンがこのエッセイにも興味を持ってくれるかもしれない。ヒットにつながることならなんでもしたい。でもやっぱり、友情を利用するのはいけない。私はすごー

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    kiku72
    kiku72 2024/05/17
  • ハッピバースデートゥーミー|清 繭子/小説家になりたい人(自笑)日記

    17歳の頃は、38歳のことをおばさんとは思っていなかったけれど、42歳のことはおばさんだと思っていた。 今日、その42歳になった。 友だちに教えてもらった剥がせるジェルネイルを試して、ウキウキで写真を撮る。爪はつやつやになったのに、指がどう撮ってもしわしわでしょんぼりとする。 このあいだは朝起きたら上の子どもが、「ママのあしのうらはどうしてしわしわなの」と興味深そうに自分のと見比べていた。君のはぷりぷりのぱつんぱつんだもんねえ。その日から、一応クリームを塗るようにしたけれど。 夜は下の子にお願いされて髪をとかしていた。この子の髪は夜どんなに絡まっていても朝起きるとストンとさらさらストレートになっている。対して私は、数年前CMでやっていた「大人になると髪がゆがむんです」という意味がわかるようになった。 お腹も背中もなんだかぴしっと収まらなくなったし、二の腕も不安定なご様子。たしかに私は〈おば

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    kiku72 2024/05/15
  • エッセイストになるまで【4】売れるタイトルか似合うタイトルか、それが問題だ|清 繭子/小説家になりたい人(自笑)日記

    初稿に取り掛かる前に、エッセイのタイトル案をいくつか考えることになった。タイトルのニュアンスによって、エッセイの方向性も固まる。まだ仮とはいえ、大事な作業だ。 編集者時代も、のタイトルを考えるのは好きだった。小説のタイトル付けもわりと上手い方なんじゃないかと思う。(井上荒野さんに褒められたこと、あるし!) だから今回も張り切って考えた。 それをKさんと書評家の藤田香織さん、ライターの菊池良さんとの会の場で見てもらえることになった。 案1「宇多田ヒカルじゃないほう人間」今、こうして書いてみると、とても恥ずかしい……すべってる……。 もともと、そんなに面白いこと言える人間でもないのに無理しちゃってる。 ちなみにこれは、私が宇多田ヒカルと同学年だったことから、彼女が15歳でデビューして以来、ずっと自分とウタダを比べてしまい、屈していたことから出てきた案。 案2「大凡人日記」当初は「何者で

    エッセイストになるまで【4】売れるタイトルか似合うタイトルか、それが問題だ|清 繭子/小説家になりたい人(自笑)日記
    kiku72
    kiku72 2024/05/03
    “正式タイトルが何になったか……どうぞお楽しみに!”
  • 小説家になりたい人が、エッセイストになるまで|清 繭子/小説家になりたい人(自笑)日記

    このたび、エッセイストとしてデビューすることになりました。 あれ? あれれ? 小説家になりたい人を自称し、小説家になった人にインタビューする連載をしてきたわたくし。 連載中もせっせと小説を書いては文学賞に応募し、最終的に連載で「小説家になった人になったよ!」と言いたかったのですが、そんなに文学道は甘くなく……。 と、そうこうしていたら、「エッセイ集を出しませんか?」というお誘いが……! しかもなんと、 なんと…… あの幻冬舎さんから! さらに声を掛けてくださった方が、倉聰さん、小林聡美さんや片桐はいりさん、三谷幸喜さんなどなどの名エッセイを手掛けた伝説の編集者・Kさんだったのです。 「清さん、小説家目指してるのに先にエッセイでデビューするのはマイナスかもしれないんだけど……」と遠慮がちに言っていただいたのですが、 や、やらせてください!やりたいです!!!お願いします!!!と即答しました。

    小説家になりたい人が、エッセイストになるまで|清 繭子/小説家になりたい人(自笑)日記
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    kiku72 2024/04/04
  • 【特別公開】第六回深大寺恋物語 審査員特別賞「象のささくれ」|清 繭子/小説家になりたい人(自笑)日記

    連載「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」の特別編として、深大寺恋物語で選考委員を務める井上荒野さんにお話を伺いました。 こちらを記念し、今回、特別に不肖・私めの受賞作「象のささくれ」転載のご許可を事務局様よりいただきました。 あくまで2010年時点での水準ですが、「ふーん、これで審査員特別賞か」「10枚だとこれくらいか」「これなら私の方が巧いわい」などなど目安や奮起の材料になれば幸いです。あらためて書き起こしてみると、たいへんこっぱずかしいのですが、14年前の作品ということでお目こぼしをば……。 「象のささくれ」  清繭子 深大寺を象がゆく と、つぶやいてみる。前を歩いている人は、さっきから大きな背中をゆったりと左右に揺らして、雑木林の中を進んでいる。だから私もその後ろをゆっくり歩くしかない。隣に並んでしまわないように。 なんでこんなことになってるんだろう。 昨日の夜までは、た

    【特別公開】第六回深大寺恋物語 審査員特別賞「象のささくれ」|清 繭子/小説家になりたい人(自笑)日記
    kiku72
    kiku72 2024/03/17
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