政府系機関の全ロシア世論調査センターが4月19日に発表した結果によると、圧倒的多数の国民(88%)がウクライナにネオナチ組織があると見ている。そして、こうしたネオナチ組織がロシアの脅威になると答えた人は76%にも上る。ウクライナ侵攻についても、支持する国民の方が多い。こうした国民の意識は、プーチン政権が行ってきた「愛国教育」の結果と言える。 2月24日にウラジーミル・プーチン大統領はウクライナでの「特別軍事作戦」を発表し、その目的としてウクライナの「非ナチ化」や非軍事化などを挙げた。 侵攻を正当化するロジックとして「非ナチ化」を持ち出した理由は何か。結論を先取りすれば、それはロシアの歴史認識と関係している。そこで、プーチン大統領の過去の発言などを確認することで、その意味するところを読み解きたい。 重要な課題として浮上した国民統合 まず、ロシアの歴史認識を確認しよう。
上昌広(かみまさひろ) 特定非営利活動法人「医療ガバナンス研究所」理事長。 1968年生まれ、兵庫県出身。東京大学医学部医学科を卒業し、同大学大学院医学系研究科修了。東京都立駒込病院血液内科医員、虎の門病院血液科医員、国立がんセンター中央病院薬物療法部医員として造血器悪性腫瘍の臨床研究に従事し、2016年3月まで東京大学医科学研究所特任教授を務める。内科医(専門は血液・腫瘍内科学)。2005年10月より東京大学医科学研究所先端医療社会コミュニケーションシステムを主宰し、医療ガバナンスを研究している。医療関係者など約5万人が購読するメールマガジン「MRIC(医療ガバナンス学会)」の編集長も務め、積極的な情報発信を行っている。『復興は現場から動き出す 』(東洋経済新報社)、『日本の医療 崩壊を招いた構造と再生への提言 』(蕗書房 )、『日本の医療格差は9倍 医師不足の真実』(光文社新書)、『医
2月16日に開かれた新型コロナウイルス感染症対策専門家会議。奥から5人目が脇田隆字・国立感染症研究所所長 (C)時事 『犬神家の一族』(角川文庫)が好きだ。横溝正史の代表作で、名探偵金田一耕助が活躍する。1976年に市川崑監督、石坂浩二主演で映画化され、大ヒットした。その後、繰り返し映画化・ドラマ化されている。 この作品は犬神佐兵衛翁の臨終から始まる。佐兵衛翁は裸一貫から犬神財閥を築いた立志伝中の人物だ。 佐兵衛翁の死後、一族が揃ったところで開封された遺言書には、すべての財産を恩人の孫娘である野々宮珠世に譲ると記されていた。ただし、条件があった。それは珠世が佐兵衛翁の3人の孫のいずれかと結婚することだ。
6月9日、香港で湧き上がった逃亡犯条例改正案に反対するデモの巨大な人波。香港返還後、最大規模というその盛り上がりが、世界を驚かせた。2014年に行政長官の民主選挙を求めて学生が立ち上がった「雨傘運動」の「敗北」で、一時は無力感すら漂った香港の人々が、なぜ再び立ち上がる気力を取り戻したのか。 逃亡犯条例は、犯罪者の引き渡しに関する各国との取り決めを定めたもので、今度の改正ではあらたに中国が適用対象になる。今年2月に香港政府から立法会(議会)に提案され、今年7月までの可決を目指す政府と、それに反対する市民との間で、攻防が続いている。
自作ロボット「インイン」(右)と「結婚」した、中国のテイ・ジャジャさん(左)(『ガーディアン』HPより) 中国国家統計局によると、中国では、2016年に男性の数が女性の数より3359万人も上回りました。この差は、カナダの人口に匹敵する数です。 不均衡な男女比をもたらした3つの条件 中国がこのような状況に陥った原因としては、男児を好む文化、1979年から2015年まで続いた「1人っ子政策」、そして1980年代に導入された超音波技術による選択的中絶、が考えられています。ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)グローバルヘルス研究所のテレーズ・ヘスケス教授らは、『カナダ医師会雑誌(CMAJ)』の報告(2011年)で、中国で「失われた女性」の圧倒的多数が、選択的中絶によるという明らかな証拠がある、と指摘しています。
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