開始当初は、ハーレムにTSに百合と受けそうな要素を盛り込んだ安易な学園バトルものかと思われた「けんぷファー」ですが、ここ何話かでかなり面白くなってきたのでその理由を考えてみますよ。 分かりやすい理由としては、「化物語」の戦場ヶ原ひたぎにメジャーになった感のある素直クール属性を持つ雫の存在や、物語を背後で操る楓の本性が明らかになってきたことがあるのは言うまでもないことですが、それらには共通項があり、登場人物や物語にその共通項を散りばめることで、作品が構築されていることについて述べたいと思います。 では、その共通項とは何か? それは二重性と言えます。 まず人物の設定面での二重性 ナツルは男でありながら変身すると女になる 紅音は変身前は内気な少女で、変身後はハイテンションな強気キャラに 雫はクールビューティでありながら、恋愛については積極的 水琴は幼なじみとして振る舞うものの裏にはナツルに対する