ネット上で流行ってたので読みました。噂に違わずなかなか面白かったのでお勧めです。 全体の話とかは他の大手サイトで読めばいいと思うので、私は重箱の隅を突っつくような話をしたいと思います。 この話の実質的な主人公は最終的にメイド姉というキャラクターに移り変わっていくのですが、正直なところ私は彼女の体現する考えにはあまり感心しませんでした。だからこそ13スレ目にある メイド姉「わたしは交渉自体不得手ですから」 という台詞を読んで、びっくりさせられました。この一文に明らかに彼女の考えの限界が含意されているからです。 メイド姉の考えは作中で魔王に称されるように古典的自由主義に属するものです。作中の言葉を借りるなら「人間/虫」を分ける考え方だといえるでしょう。言い換えれば、全ての人には所与として「人間」として生きる権利があり、全ての人はそれを目指すべきだが、実際には「虫」がいる。という認識です。 私は