ライトノベルの将来像の一考察 その3 趣味は? と聞かれたとき、胸を張って「ラノベ」と答えられる人は案外少ないのではないかと思う。理由はやはり、相手にオタク的な目線で見られることや、何か低俗なものでも楽しんでいるように思われることだとおもう。しかしこれも、ライトノベルがまだ若い文化であるという理由に過ぎず、時期がたてば、おのずと傑作も多くなり、世間の認知も深くなって、そういう理不尽な偏見もなくなるだろうと私は考える。 たとえば今や世界が認める日本の漫画もまた、最初は非常に低俗なものと考えられえていた。戦後まもなくのころは、漫画は貸し本屋というのがあって、お金を払って借りて読むものだった。そのときから漫画は子供によくないもの、という意識がもたれていたようだ。貸本時代を過ぎても、やはり漫画はよい目で見られていなかった。手塚治虫が常にPTAの連中に目の敵にされ続けていたことを思えば、その証足り