羽田空港(東京国際空港)は、世界でも有数の過密空港だ。A~Dの4本の滑走路には、1時間あたり80回の離着陸が可能。1日の離着陸回数は平均1200回ほどにもなる。次から次へと離着陸する飛行機を事故なく、混乱なく“さばく”のが、空港の中央付近に建つ管制塔の管制室だ。飛行機の整備やパイロットの訓練の様子を見た前編に続き、 後編は、この管制室の見学リポートをお送りする。 航空関連の仕事というと、ついついパイロットや客室乗務員を思い浮かべがちだが、航空管制の業務も日々の運航に欠かせない。空港に入ってくる、あるいは出ていく飛行機を交通整理し、混み合った中でも、飛行機と空港、空の安全を確保するのが航空管制の役割だ。空港には管制塔と呼ばれる高い場所がある。ここで飛行機を監視し、離着陸に必要な情報を提供したり、指示を出したりしている。 飛行機に指示を出すのが航空管制業務 航空管制業務は、監視するエリアによっ