両チームの看板選手である前田(左)と槙野が競る。ナビスコカップの決勝は、白熱した好ゲームとなった【写真は共同】 ナビスコカップ決勝には、ほかのファイナルにはない独特の高揚感がある。元日の晴れがましさがあふれる天皇杯とも、そして新シーズンの到来に胸ふくらませる富士ゼロックススーパーカップとも違う、同じ国立競技場で行われる優勝決定戦とは明らかに趣を異にする何かが、ナビスコカップのファイナルにはある。秋晴れの11月3日、聖地・国立に向かう道すがら、そんなことを考えていた。 Jリーグ開幕に先立つこと8カ月前、1992年9月にスタートしたナビスコカップの歴史をひも解いてみると、現在のフォーマットに至るまでにはさまざまな曲折があったことが理解できる。当初はJリーグのプレ大会として「オリジナル10」(※Jリーグ初年度に参加した10クラブ)のみが出場。その後、旧JFL所属のJリーグ準加盟チームが参加した