新型コロナウイルス感染拡大で音楽ライブやコンサートが減る中、福井県福井市の繁華街、通称片町に新たなライブハウスがオープンした。オーナーの男性は、解体予定だった築約50年のビルを購入しリニューアル。コロナ禍の直撃を受けながらも、県内の音楽カルチャーの拠点にしようと前を向く。「音楽や飲食を通して、訪れた人を笑顔にする片町のシンボルにしたい」と意気込んでいる。 男性は、片町でバーを経営する芹沢信治さん(40)=栃木県出身。18歳から全国で弾き語りなど音楽活動をしていた。米国で武者修行する資金を稼ぐため、2004年に半年間の期間工として越前市を訪れた。 渡米を間近に控えた05年夏、米南部を襲った巨大ハリケーンで目的地が壊滅状態になり一時断念。その頃には音楽仲間もでき、「福井のまちが大好きになっていた」。福井に住み続け、仲間の勧めもあり、06年に片町の「ドリームタウンビル」にバー「Jake(ジェイク