ある幼稚園で、園庭で遊ぶ子どもたちを見学していたときのことです。3歳の男の子が滑り台を登っているとき、誤って女の子の手を踏んでしまい、女の子が泣き出しました。そのとき、その男の子が取った行動に私はびっくりしました。 男の子は女の子の目を見て「大丈夫? ウエットタオルを取ってきてあげようか?」と聞いたのです。 すると、その女の子は涙を拭いて「なくても大丈夫」というふうに首を振り、2人とも遊びに戻りました。私は「これはいったいどういうことですか」という視線を園長先生に向けました。 「私たちは、子どもたちに『ごめんなさい』は言わせないことにしています。状況を改善する行動を取らずに、その言葉を言うだけでは意味がないからです」と彼女は説明しました。 これには、目からうろこが落ちました。子どもがたまたま人とぶつかったり、完成したばかりのレゴのおうちを壊してしまったりすると、親が子どもにいちいち謝罪をさ