太陽電池の裏面に液体を塗ってレーザーで焼き付けるだけで発電効率がアップ-。帝人が9月の応用物理学会で学術発表した液体状の材料「NanoGram(ナノグラム)シリコンペースト」とその加工技術が、次世代の太陽電池の製造手法として注目を集めている。再生可能エネルギーの「本命」ともいわれる高効率の太陽電池が簡単に製作できて費用も抑えられる手法で、平成32年に2兆7000億円に拡大する見込みの太陽電池市場を席巻する可能性もある。 電子のための“じょうろの注ぎ口” 開発したのは「L-BSF(ローカルバックサーフェスフィールド)型」と呼ばれる次世代の太陽電池の製造手法。太陽光を受けるシリコンウエハー(基板)の裏面に、電気を効率的に集めるリンやホウ素などの元素を含んだ層をつくる仕組みだ。 この層を線状など部分的に塗布することで、「エネルギーを持った電子を電極に効率的に引き出す『じょうろの注ぎ口』が基板内部
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