だし巻きタマゴがむちゃくちゃ好きだ。 甘いエキスが迸る、美味しい出し巻きタマゴ。 お寿司屋さんで5回頼んで、6回目を断られた出し巻きタマゴ。 幼少期は、まさに平均的な日本男児だった。 人が欲しがるものを欲しがり、嫌いなものも平均的。 平均オブ平均を、ひた走ってきた。 そんなどこにでも存在する、田舎の子供だった。 大好きなお菓子も、オーザックとカールのチーズ味。 好きなご飯も、辛子明太子と近所の中華料理屋さんのラーメン。 もちろんいっちょまえに、好き嫌いもした。 そのせいで夕食なしの日も、トータルで2か月はあっただろう。 辛子明太子が食べたいと、1か月連続で駄々をこねたこともある。 それがないとご飯が食べられないと、理不尽な理論を展開しまくったのだ。 じゃあ、食わんで宜しいっ! そう言われた日には、 本気で餓死してやろうかと思った。 そのくらい、本能に率直な少年だったのだ。 しかしそんな私に