2021年10月末時点で、約172.7万人いる日本の外国人労働者のうちで国籍別のトップはベトナム人(約45.3万人)で、全体の26.2%を占めている。さらに人数順に並べると、中国、フィリピン、ブラジル、ネパール……と続く。インドネシアは6番目で、全体の3.1%の5万2810人。決して少ない数ではないが、全体的に見ればささやかだ。 ただ、これも業種による。実は漁業分野においては、インドネシア人の存在感は圧倒的に大きいのだ。沿岸部のカキなどの養殖や、定置網漁業の現場にはまだベトナム人や中国人もみられるが、沖に船を出して自然の海産物を収穫する漁撈船の世界はインドネシア人ばかりなのである。 今回、金虎丸漁業(静岡県下田市)で取材に応じてくれたのは、同社で働く5人のインドネシア人漁師たちだ。技能実習生を経てから在留資格「特定技能」(2019年に開始された就労可能な在留資格)で日本に滞在している。キャ
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