*** 「おい、ここ、誰んちよ?」 「私のお婆ちゃんち」 「誰か住んでんの?」 「ううん。結構前に亡くなってから、それっきり」 「へー。何でここ売らなかったんだよ。こんな場所でも、ちったぁ金になっただろ」 「どうしてもここは、手を付けたくなかったんだって」 「何でだよ?」 「何でかは知らない。それより、来る途中にも言ったけど、いろいろ変だなって思ってもシキタリだから気にしないでね。そういうものだから」 「でもよ、バットで傘を殴るなんてシキタリ、聞いた事ないぜ」 「知られてるはずがないよ。すっごい閉鎖的な場所だから」 「そういうもんなのか?」 「うん。そういうものなの」 「で? 何すればいいんだっけ? 手順のところはあんまし聞いてなかった」 「ちょっと、ちゃんとしてよ。これ、すっごい大事なんだから」 「分かってるよ。なんか面倒くせーけど、これ終わったら、ヤラしてくれるんだろ?」 「うん。終わ