本書は、投資家全般に共通する「心のクセ」を、行動経済学の観点から解説しています。著者の大江英樹氏が日経電子版で連載していた同名の人気コラムがもととなっています。当ブログでも引用させていただいたことがあります。 証券会社や銀行の窓口は、「販売のプロ」であって「アドバイスのプロ」ではない - 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記) 行動経済学は人間なら誰にでも当てはまる内容です。大江氏は野村證券で38年間勤務した証券マンであり、顧客だけでなく証券マン自身も同じ場面で同じ間違いを犯してしてしまうのを見て、不思議だったといいます。その理由が、まさに行動経済学だったといいます。 本書は他の行動経済学本とは少し違います。たとえば、学者の本では、「AケースとBケース、あなたならどちらを選ぶ?」という定番クイズからの「○○という行動は、行動経済学の△△で説明できる」というウンチクを語