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ブックマーク / hase0831.hatenablog.jp (3)

  • 「東京の女は、きれいだ」 - インターネットの備忘録

    週末、友人たちと少し遠出をした帰り、夕の予約まであと3時間ほどあるけど、どうする、という話になった。出先で軽く飲んでやや酔いが回っている状態で、夕は力の入ったコース料理なため、お腹のスペースも空けておきたい。そういう状況で提案されたのが「バニーガールのいる店で飲みませんか」だった。 会員制で、いつ行ってもだいたい空いていて、ソファの座り心地も悪くないしボトルをいくつか入れてあるから、という条件を踏まえたところ、気だるく疲れた夕方をぼんやり過ごすのに最適なように思えて、向かうことにした。生でバニーガールを見るのは、もちろん初めてだ。ややカジュアルな服装だったので、ドレスコードは大丈夫なのだろうか、と不安に思ったが、会員カードをかざして開いた重そうな扉の向こうに立つフロントの女性は、快く応対してくれた。 ◯◯さま、お久しぶりです、と友人が親しげに接待されているのを見て、不思議な気持ちになっ

    「東京の女は、きれいだ」 - インターネットの備忘録
    kira-meki
    kira-meki 2016/10/31
    国内だけじゃなく、他の国のどの場所にもない「東京」という街だけが持つ美しさと色気を彷彿させるような文章だった。素敵。
  • 捨てられなかった香水瓶の話 - インターネットの備忘録

    ひとりの男の登場がわたしの季節を区切ってゆくのであれば、新しい香りはわたしを新しく塗りつぶしてくれるような気分になる。 夏が終わり秋が来て、冬の気配を感じはじめたのでこれを機に新しい香りに変えた。今まで使っていたものはある人からの贈り物で、もう会わなくなったのだし、使う意味もないように思えた。「使う意味」って、何のことだ、と自分でも不思議になったけれど、結局わたしにとっての「香り」というのは「その人のそばに近付いたとき、自分から香っていてほしい匂い」のことなのだろうと思った。それでいうとオレンジの包装紙にくるまれて贈られたその香水は、明らかにわたしには似合っていなかった、ような気がした。高級すぎたし、上品すぎたし、女らしすぎた。でもそれが相手がわたしに求めていたものだったのかもしれない。それをわたしは満たせなかった。だから会わなくなった。それだけのことだ。 久しぶりに会った友人に新しい香り

    捨てられなかった香水瓶の話 - インターネットの備忘録
  • 閉じ込めておくことはできない - インターネットの備忘録

    金木犀の香りがする、という声をあちこちで見かけた。へえ、と思いながらも駅へ向かう道のりで確かにわたしも金木犀の香りを感じたような気がして、ああ、今年も秋が来るのだと思った。 子供の頃、通学路には様々な植物が植えてあって、その顔ぶれの移り変わりで季節を実感していた。つつじ、くちなし、ひまわり、そして金木犀。特に香りの強い金木犀は、花が開くとすぐに分かるので、学校からの帰り道、毎日のようにその小さなオレンジ色の花をじっと見つめ、匂いをよく嗅いでいた。自分の身長よりはるかに高い金木犀の樹に一歩近づくと、匂いがいっそう濃くなり、通学路から外れた自分が、その匂いの中に包まれてしまうような気分になった。 小学校5年か、6年のときだったと思う。やはり秋で、金木犀の香りが立ち始めた頃、どうしても我慢ができず、金木犀の花に手を伸ばして、摘んでしまったことがある。小さな鞠のようなオレンジ色のかたまりをひとつか

    閉じ込めておくことはできない - インターネットの備忘録
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