「どうしたら安全に帰ってくるかずっと考えていた。どんな言葉をかけてやれるだろうか」 ロシア当局と拿捕(だほ)された漁船の乗組員解放で合意した鳥取県境港市の水産加工会社「日吉水産」の岩田慎介社長が、5日記者会見した。 関連記事拿捕の乗組員解放で合意 ロシア側に保…乗組員解放へ露が保証金要求 鳥取の漁…記事本文の続き ナホトカに連行された漁労長には、電話で解放の見通しを伝えた。「喜びの言葉は涙声で聞き取れなかった」と岩田社長。乗組員の家族たちは「帰ってきてから解決だ」と高ぶる感情を抑えていたという。 記者会見では、ロシア側に支払った保証金の額を質問されたが、身柄がまだロシアにある乗組員に配慮してか「まだ捜査中なので」と繰り返すばかり。「顔を見るまでは本当に安心はできない」と話し、緊張の面持ちを崩さなかった。 鳥取県の平井伸治知事は「ひと安心。元気な姿で帰ることを楽しみにしている。保証金に