www.fnn.jp 僕がまだ小学生の頃、家族で大阪に旅行したことがあった。 大阪城とか通天閣を観たあと、「じゃあ、ご飯食べに行こうか」と連れていかれたのが、この『づぼらや』だったのを覚えている。 このふぐの看板は、当時の僕にはすごくインパクトが強いものだった。 僕は当時、「その店で食べられる対象が看板になっている」のを見るのがものすごく苦手だったのだ。 焼肉屋で、「モーたまらん旨さ!」とか牛の絵についたふきだしに書かれているのを見ると、「いまから食われようって状況で、そんなこと言うわけないだろう……」と、持ち前の過剰な想像力を駆使して、つらい気分になっていたものだ。まあ、焼肉みたいに原型を想像しにくい形で提供されれば、食べられるんだけれども。 話が逸れた。 お客さんがものすごくたくさんいて、賑やかな『づぼらや』に家族を連れてきた父親は、なんだか普段より機嫌がよさそうで、ビールを飲み、ふぐ