youkoseki.com 弊社・オブ・ザ・デッド 金曜夕方、打ち合わせから戻ると、オフィスはゾンビだらけになっていた。課長は右手がもげ、小さくうなり声をあげながらコピー機のまわりをうろうろしている。部長は左足が膝からなくなり、会議室を這いながら椅子にぶつかっている。 ざっと見る限り、ゾンビになったのは1/4くらいだろうか。おかげでいつも静かなオフィスが今日は騒がしい。 「お帰りなさい、例の打ち合わせどうでした?」同期の内田が声をかけてくる。 「そんなことより、これどうなってるの」私は答える。 「大村さん分かります? 経理の。先週からずっと体調崩して、しょっちゅう咳こみながら仕事してたんですけど、あれが実はゾンビの兆候だったみたいで」 「はあ」 「昼休みくらいに急にゾンビになって、まわりの経理や総務の人達を襲って、オフィスでぼんやり仕事してた人も次々に犠牲になっちゃったみたいです。私はお昼