私がまだ駆け出しのころ、18歳の青年の葬儀を担当させていただいたことがある。 式までに少し時間があったので、担当したご導師にひとつ教えを請うた。 それは・・・ 深い悲しみを前にしたご遺族を目の前にして、我々はいったどの様な言葉をかけることが出来るのだろうか? ということだ。 インドの古い時代に、キサーゴータミーと言う女性がおりました。 彼女は大変に不幸な人生を送った人でしたが、子供が生まれることにより、その人生は一変します。今までとは打って変わって、それはそれは幸せに暮らしていました。 しかし運命とは時に残酷なものでございます。この子供が早くにして、流行り病でお亡くなりになってしまった。 大変に悲しんだ彼女は、その亡骸を抱いてお釈迦様のもとを訪れます。 「お釈迦様、どうかこの子を生き返らせてください。」 そう泣いて懇願する彼女に、お釈迦様はこうおっしゃいました。 「それではあなたの村に戻っ