「事故から何時間たったんだ。1人も助けず何をしている」。多くの高校生らが船と共に海中へ沈んだとみられる韓国南西部、珍島沖の旅客船事故。17日、現場から約20キロ離れた珍島の港では高校生の家族数十人が海辺で朝を迎えた。 捜索が進んでいないことを海洋警察から知らされるたびに怒号が飛び、遺体発見の知らせにおえつが広がる。怒りと悲しみの激情が断続的に家族を襲う。 ある母親は「生きているのが分かっているのに、どうしたらいいの」と港のコンクリートの床をたたいて叫んだ。娘が不明という父親は「何千人でも投入して今すぐ助けろ」と海洋警察の責任者に詰め寄った。 現場の潮流が速く、潜水士は船首が海面に突き出した船内に入っての捜索ができない状況が続いている。17日未明、引き潮と満ち潮の変わり目で潮流が弱くなる時間帯を狙い、照明弾を打ち上げながら船内進入を試みたがこれも失敗。その知らせに父親の1人は机をたたいて悔し