東京・四谷のジャズ喫茶「いーぐる」での定期イヴェントの始まりは1988年のことだった。 「いーぐる」店主後藤雅洋氏の初めての著書『ジャズ・オブ・パラダイス』(JICC出版局)が好評を博したのを受けて、本の中で取り上げている101人のミュージシャンの計303枚のアルバムを毎週土曜日に2時間、解説付きですべてをかけながら紹介するという講演を2年間かけて行なった。 その後、レコード・コンサートを中心とする土曜日のイヴェントが定期化し、1991年6月8日 にはジャズ評論家副島輝人氏を司会に、当時ジャズ評論を手がけていた若手の論客たち6 名をパネリストとして迎え、「いーぐる」の第1回シンポジウム「いま、ジャズにとっての批評とは」が開催された。 後藤氏は、自著『ジャズ喫茶リアル・ヒストリー』(河出書房新社)の中で、この第1回シンポジウムは不調に終わったとしている。 パネリスト同士の突っ込んだやりとりが
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