脳性まひのため車いすで生活する奈良県下市町の女児(12)が地元中学校への進学を希望したところ、同町教育委員会から「バリアフリーに不備がある。県立の養護学校に行ってほしい」と入学を拒まれた。地元小学校に6年間通った女児の両親は4日会見し、「小学校では運動会も遠足も参加し、健常児と同じ環境で成長した。普通学級に通わせて」と訴えた。8日の入学式までに就学できない場合、法的手段を検討するという。 両親によると、女児は下半身が不自由だが、字も書けて日常会話もでき、小学校では教師1人と介助員2人がサポートした。町立下市中学校への入学を希望したが、校長や医師らでつくる町教委の「就学指導委員会」は2月、「県立養護学校が望ましい」と答申した。町教委の堀光博教育長は、4階建ての同中校舎はエレベーターなどがなく、教科ごとの教室間移動も多いため、設備の整った養護学校の方が女児の能力を伸ばすのに適している、として